リスニングを効果的に解くためのTips
TOEFLのリスニングのスキルは、半分がリスニングスキル、半分が話の内容記憶スキルだと思っています。高得点を狙うためには、話の内容記憶スキルとしてのメモスキルを上げることが必要です。
リスニングの独学方法の記事では、まず参考書の通りにメモを取る、と書きました。一番最初にTOEFL対策を始めるときはそれがベストかなと私は思います。ただ、慣れてきた後、試行錯誤をする中で、いくつかの気づきがあったので、その内容を書きたいと思います。
メモ取りのジレンマ
TOEFLのリスニング1問あたりの長さは3〜5分です。この長さの内容を全てメモするのは難しく、できるだけ細かくメモを取ろうとすると、メモを取っている間に聞き逃す内容が出てきます。反対に、メモを取らずにできるだけ覚えようとすると、覚えきれずに回答できないことがあります。
最初は、すべてメモに残す方針でチャレンジしたのですが、私にはそれは無理でした。また、メモを取り切ることがゴールになってしまい、理解がおろそかになりがちでした。
メモと記憶を使い分ける
そこで、理想型として、
- メモは最小限
- すべてのやり取りの趣旨を思い出せる
という状態にもっていけるよう、メモと記憶の役割分担を意識的に作りました。
具体的には、講義と会話で以下のようにやり方を変えました。
講義…メイントピックをメモ、それ以外を記憶とわけました
会話…基本メモを取らずにすべて記憶しました
会話の作戦が大胆ですが、事前に覚えるポイントを決めておくことでできます!
それぞれのやり方は以下のようにしました。
講義のメモ取り
講義の問題では、教授が講義をします。この内容を細かく見ると、
- 講義の内容…メイントピックの解説
- 講義ではない内容…前回の復習、教授が生徒に質問して生徒が答える、生徒が教授に質問して、教授が答えるなど
の2つに分かれます。このうち、メモを取るのは、講義の部分だけで、講義以外の内容はメモを取らず、内容を記憶します。挟まれる内容は多くて2つですので、回答までの短い間は覚えていられると思います。コツがいくつかあります。
メモのタイミングですが、ポイントを話し終わったかな?と思うタイミングで、理解した内容を書くのが一番得点につながりやすかったです。音声と同時に聞いて即メモを書くやり方だと、内容を理解せずにメモしていて、問題に答えられないときがあったので、あわててメモしない方が記憶に残りやすいかもしれません。
私にとっては、実はこれは大きな発見で、日本語でも聞いて即メモを取ることが多かったのですが、まとめてメモを取ることが多くなりました。
メモから記憶に切り替えるタイミングですが、サインポストがあることが多いので、これを聞いたら記憶に集中します。
- In the last class, ... →前回の授業のおさらい
- Do you have any questions? →教授から生徒に質問ある?と確認
- Professor, ... →生徒から教授に質問しようとしている
会話メモとらない作戦
そして、もうひとつの出題である会話ですが、私は完全にメモをとらないことにしました。最初はメモをとっていたのですが、会話はメイントピックと脱線の区別がつきにくく、何をメモするか迷っている間にリスニングが進んでしまうことがあります。また、リスニング中に鉛筆が2本とも折れる事件などもあったため、あまりメモに頼りたくありませんでした。
メモを取らずに解ける理由は、出題パターンがほぼ決まっていて、覚える内容を事前に決めておけば、だいたい解けることが多いからです。出題シチュエーションもほぼ決まっていて、ある人が大学生活で何かに困っていて、それをもう1人の人が解決するという流れです。どのような状況が来ても、以下の点だけを意識して内容を覚えます。会話の流れは忘れ、内容に集中することがコツです!
- 誰が(新入生?専門科目を決める学年?留年しそう?)
- いつ(授業?オフィスアワー?放課後?)
- どこで(教室?図書館?寮?)
- 何に困っているか
- なぜ困っているのか
- どうやって解決するか
- その会話が終わった後のアクションは何か
私の経験上、ほぼ上記を覚えていれば、解答を網羅できます。
最初はメモを取らないことが怖いのですが、練習問題でやってみると、意外と慣れると思います。
リスニングの解き方は人によってかなり違うようなので、いろいろなやり方を試して、自分なりの解き方を確立してください!